アニメ「小市民シリーズ」は米澤穂信原作のライトミステリ作品です。
今期のアニメの中で筆者が最も注目しているアニメの一つでもあります。
そんな「小市民シリーズ」の第1話が放送されたため、感想を書いていこうと思います。
また、合わせて、消えたポシェット事件の概要も簡単に説明しますので、アニメを見てもなんだかよくわからなかったという方は参考になるかと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
1話あらすじ
中学時代の失態から、余計な事には首を突っ込まず波風を立てない”小市民”を目指している小鳩常悟朗と、小市民協定を結んでいる小佐内ゆきが船戸高校に入学するところから物語は始まります。
小学校時代の友人である堂島健吾もまた、常悟朗と同じ船戸高校に入学することとなりましたが、常悟朗から健吾の人柄について、お節介でいいやつと紹介され、小市民からは程遠い性格であることに小佐内さんは少し不安な気持ちになります。
ある日の放課後、小佐内さんは楽しみしていた「春期限定いちごタルト」を購入するため、常悟朗を誘います。
しかしその時、健吾から呼び出しがあり、小市民たるもの、人の依頼を断って波風を立てることはしないと、少しの間小佐内さんを待たせて常悟朗は健吾の元へ向かうことに。
健吾の頼みとは、同級生の吉口さんのポシェットを一緒に探してほしいというもの。
1話「羊の着ぐるみ」のメインの謎は、この消えたポシェットの捜索でした。
消えたポシェットの謎
高田の不自然な動き
健吾の話によれば、同級生の吉口さんのポシェットが盗まれたから、その捜索を手伝ってほしいとのこと。
吉口さん曰く、6時間目の体育の時間まではあったが、戻ってきたら来たらなくなっていた。
吉口プラス男子4人で手分けしたポシェットを探すこととなりました。
この捜索中に、不可解な動きをする人物が一人いました。それが高田です。
健吾の説明中にも、どこか思いつめたような高田の表情が見て取れます。
その高田の不自然な動きというのが、健吾が合流しようとしてもその場所にとどまらず動き回って健吾を翻弄していました。
最終的には校舎の外から大きく手を振って合図し、健吾たちと合流します。
消えたポシェットの謎の真相
常悟朗はこれまでの高田の不自然な動きを推理し、ポシェットのありかが部室横の物置のしたであることを突き止めました。
真相としては、まず、高田は吉口さんに告白するためポシェットに手紙を忍ばせたが、思い直してそれを抜き取るためにポシェットをひとまず廊下の机の中に隠した。
健吾たちにポシェットが見つからないよう自分でポシェットを持ち歩き、人目につかない物置横で手紙を抜き取ろうとするも、野球部員が通りかかったため慌ててとっさに物置の下にポシェットを隠した。
外に出たことによってジャージが濡れてしまい、それを不自然に思われないよう時を見計らって外から健吾たちに大きく手を振った。
アニメの中での事の真相は以上の通りとなっています。
感想:ツッコミどころが満載すぎる
米澤穂信先生の「氷菓」のファンなので、かなり期待していたのですが、あまりにもツッコミどころが多すぎると感じました。
まず、女子生徒一人のポシェットがなくなったからといって、男子4人を動員して校舎中を探すという展開に無理がないか。
みなさんの学生時代を思い返してみても、物がなくなるということは日常茶飯事だったと思いますが、わざわざ校舎中を探すというようなことになったことがあったでしょうか。
これがまかり通る世界なのであれば、堂島のお節介度は異常としか言いようがありません。
次に、常悟朗の推測があまりにもずさんすぎる。これが事実とは違っていて、常悟朗の推理は少し粗が目立つ程度で済めばまだマシなのですが、この推理が大枠で的中しており、事実に即しているのであれば、高田はいったい何がしたかったのか。
高田がやるべきことと言えば、ポシェットに入れた手紙をただ抜き取るだけのこと。
それだけのことにあんなに大立ち回りをする必要がどこにあったのでしょうか。
極めつけは常悟朗がピンポイントで物置の下のポシェットを見つけたこと。ポシェットが外に隠されているだろうということ以外に何もヒントがない状態でなぜ見つけることができたのか不思議でなりません。
最後に、高田の「おい!他人のカバンを覗くとは、何を考えているんだ」のセリフ。誰が言うとんねん!!
まとめ
第1話のまとめとしては、
- ポシェットを隠したのは高田で、手紙を抜き取るのが目的だった
- 高田はみんながポシェットを捜索している間校舎外にいた
- 外から大きく手を振った理由は、たった今外に出たことをアピールするため
いろいろツッコミどころはありましたが、なんだかんだ米澤穂信先生のライトミステリは好きですし、はかなげなで可愛らしい小佐内さんからも目が離せないため、最終話まで感想を書いていこうと思います。