【名探偵コナン】ベルモットの正体は？敵か味方か⁉目的と人物像を徹底考察

『名探偵コナン』の中でも、圧倒的な人気と謎を誇るキャラクター──ベルモット。
黒の組織の幹部として登場しながらも、コナンを守るような素振りを見せるなど、その行動は一貫せず、敵か味方か判断がつかない複雑な存在です。

本記事では、そんなベルモットの正体・年齢・過去の因縁・変装の真相、そして黒の組織内での立場や目的について徹底解説。
彼女の魅力と謎を深掘りしながら、作中の重要エピソードや関係キャラとの関係性も詳しく紹介します。

【名探偵コナン】ベルモットの正体は？謎多きキャラの目的とは？

ベルモットの基本情報｜謎多き黒の組織の幹部

ベルモットは、黒の組織に属する幹部の一人であり、組織内でも特別な立場にいる人物です。

一般の組織メンバーとは異なり、ボスから直接指示を受けることができる数少ない存在です。そのため、ジンやバーボンなどの他のメンバーとは異なる動きを見せることが多く、独自の目的で行動することが特徴です。

単独行動が多いため、同じ組織のメンバーであるキャンティやコルンからは嫌われています。

ベルモットの正体はシャロン・ヴィンヤード

彼女の正体は、新一の母・有希子の友人であり、アメリカの大女優としても知られるシャロン・ヴィンヤードであり、現在はクリス・ヴィンヤードとして活動しています。しかし、実際にはこの二人は同一人物であり、変装を駆使して年齢を偽りながら生きていると考えられています。

また、ベルモットは変装技術に長けており、声帯模写や仕草の再現も完璧にこなします。

このような特殊な能力を持ち合わせていることから、黒の組織の中でも特殊な役割を担っています。

一方で、組織の指令には従いながらも、コナン（工藤新一）に対しては特別な感情を持っている様子があり、彼を「シルバーブレット（銀の弾丸）」と呼んでいます。

彼女が女優のシャロン・ヴィンヤードである理由やコナンを守っている理由については後ほど詳しく解説します。

ベルモットの声優は誰？過去の出演作品も紹介

小山 茉美(こやま まみ)#ベルモット#名探偵コナン pic.twitter.com/QqqSmTU7XV

— chiharuru (@9cirno_9ice) June 23, 2024

ベルモットの声を担当しているのは、小山茉美（こやま まみ）さんです。彼女は長年にわたり第一線で活躍するベテラン声優で、ミステリアスな役柄に定評があります。

低く艶のある声が、ベルモットの妖艶さや知的な雰囲気を見事に表現しています。

小山茉美さんの主な出演作品

小山茉美さんは、クールで知的な女性からパワフルなキャラクターまで幅広く演じることができる実力派声優です。

ベルモットの「A secret makes a woman woman.（秘密は女を美しくする）」という名台詞も、彼女の演技によってより魅力的に表現されています。

ベルモットの登場回｜これまでの重要エピソード

ベルモットの正体に迫る上で登場回をまとめ、各エピソードの内容と、彼女がどのような目的でどのような行動を取ったのかについて解説していきます。

ニューヨークでの事件（原作34～35巻／アニメ286～288話）

このエピソードは、ベルモットの過去が明かされる回です。

新一と蘭がニューヨークを訪れた際、当時FBIが追っていた通り魔に遭遇します。その人物こそがベルモットでした。

錆びて腐っていた階段の手すりから落下しそうになったところを、蘭と新一が手を伸ばして救います。

この出来事がベルモットの中で強く印象に残り、このことをきっかけに蘭を「エンジェル」と呼び、決して危害を加えないと心に決めます。

また、この回ではFBIの赤井秀一も登場し、彼女と赤井の因縁も示唆されています。

詳しくはまた後述します。

ベルモットvsジョディ（原作42巻／アニメ345話）

「黒の組織との再会」は、ベルモットが初めて黒の組織のメンバーとして明確に登場するエピソードです。

この回では、ジョディ＝ベルモットと読者に思わせるためのミスリードも効いており、かなりハラハラする展開となっています。

ジョディの目的は灰原を殺害することなので、新出先生になりすましているベルモットは、ちょうど一人で留守番していた灰原と連絡を取り、落ち合う約束をします。

しかしそれよりも先に灰原の元へ駆けつけたのはジョディ先生でした。この時点では、灰原がベルモット扮するジョディ先生に連れて行かれたと思った読者が多かったことでしょう。

しかし実際には新出先生こそがベルモットであり、ジョディ先生はFBIの捜査官で、全てはコナンとFBIがベルモットを罠にかけるために仕組んだ計画だったのです。

灰原も実はコナンの変装であり、実際に出そろったのは、コナン・ジョディ・ベルモットの３人でした。

ただし、この場にいたのはこの３人だけでなく、タクシーで追ってきた本物の灰原やトランクに隠れていた蘭、ジョディの応援に駆け付けた赤井やベルモットの援護をしていたカルバトスなど、多くの人物が集結します。

結果的には痛み分けという形で幕を閉じます。

漆黒の特急（ミステリートレイン）（原作78巻／アニメ701～704話）

黒の組織が再び大きく動く回で、ベルモットも暗躍します。

シェリー（灰原）がベルツリー急行に乗る情報を突き止めたバーボンとベルモットは、同じくベルツリー急行に乗りこみシェリーの奪還を試みます。

この時、バーボンは生きたままシェリーを組織に連れ戻す予定でしたが、ベルモットは爆弾で殺害することを目論んでいました。

しかし、沖矢昴（赤井）やキッドの協力により事なきを得ます。もちろんこの作戦を仕組んだのはコナンです。

この回で沖矢は灰原を見て「さすがに姉妹だな…。行動が手に取るようにわかる」などと発言していることから、沖矢は灰原の正体に気づいているものと思われます。

このことから、沖矢（赤井）も何らかの方法で身体を子供の姿にできることを知っているため、コナンの正体が子供ではないことにも勘づいているでしょう。

黒鉄の魚影（サブマリン）（劇場版第26作）

最新の劇場版である『黒鉄のサブマリン』では、世界中の警察組織の監視カメラを繋ぐことができる海中施設「パシフィック・ブイ」を舞台に、黒の組織との抗争が繰り広げられます。

このパシフィック・ブイには、この組織のエンジニアが開発した「老若認証システム」があります。

このシステムを使えば、世界中のあらゆる監視カメラが特定の人物の顔を認証し、例え年齢によって顔が変わっていたとしても同一人物であることを認識できます。

組織のナンバー２であるラムの指示により、世界中の監視カメラの記録から組織の人間の痕跡を消すため、黒の組織は数年前から幹部である「ピンガ」をパシフィック・ブイのエンジニアとして送り込んでいました。

しかし、ベルモットがボスから直接あるメールを受け取ります。それが、

『●●●をつぶせ』というもの。●●●の部分はちょうどベルモットの指で隠されていましたが、劇中でベルモットがつぶしたものと言えば、『老若認証システム』しかありません。

物語の終盤では、ベルモットがあらゆる場所で灰原に似た変装をすることで、あたかもシステムに重大な欠陥があるように装い、組織がシステムを手に入れることを断念させます。

このボスからの指示に対して、ベルモットは「そう言うと思ったわ。」と一言。

つまり、ボスは、組織が「老若認証システム」を利用することを嫌っており、それをベルモットもなんとなくわかっていたということになります。

そのため、やはりボスはコナンや灰原と同じように、アポトキシン4869によって若返っており、それをベルモットも知っているようです。

ベルモットの年齢｜不老の秘密

ベルモットの正体は、シャロン・ヴィンヤードでもありクリス・ヴィンヤードでもあります。

それが分かるのが原作の42巻でジョディ先生と対峙するシーン。

ジョディは子供の頃、両親をベルモットに殺されています。その時、ベルモットがよく口にする言葉「A secret makes a woman woman.（秘密を着飾って女は美しくなる）」を子供のジョディにささやいていました。

そして、シャロンの葬儀にてクリス・ヴィンヤードとして出席したベルモットが同じ言葉を口にしたため、ジョディがまさかと思い父親の眼鏡に残った犯人の指紋とクリスの指紋を照合したところ、一致することが分かりました。

ただ、クリスは作中では29歳という若さで見た目も年相応です。しかしジョディの両親が殺されたのは20年前。

であればその時の犯人は50歳前後であるということになるため、クリスの見た目はあまりにもかけ離れています。

そこで、ジョディがクリスとシャロン（世間的には親子）の指紋を照合すると、驚くことに一致したのです。

つまり、シャロンとクリスは同一人物であることが判明します。さらには、クリスの若い顔が実際のベルモットの顔であり、シャロンの顔は老けメイクであったことも分かりました。

ベルモットの「不老」とシェリーに固執する理由に関する考察

ベルモットの見た目が変わらないのはなぜか、そしてなぜ灰原を執拗に消そうとするのかを考察してみます。

これまで述べてきたように、ベルモットは事あるごとに灰原を殺そうと画策してきました。

42巻の終盤で、コナンに対して「彼女はあきらめてあげる」と約束しておきながらも、それ以降もベルツリー急行などで灰原をなんとか殺そうとします。

灰原が抱えている重大な秘密と言えば、やはり「アポトキシン4869を使って幼児化していること」

ではコナンはどうなの？と思うかもしれませんが、コナンの場合は「工藤新一は死亡している」というのが組織の認識のため、もはや組織は新一について関心はありません。

しかし灰原は違います。組織は今もなお、組織から抜け出した灰原を追っています。もし見つかった際には十中八九、アポトキシン4869が人体を幼児化させることができる薬であることが組織全体に知れ渡ります。

つまりベルモットはこれを阻止したいわけです。

なぜ組織に薬の本当の効能が知れるとまずいのかに関しては、未だ謎のままですが、ベルモットはコナンに組織を潰してほしいと思っていることと関係がありそうです。

今後の進展に注目しましょう。

ベルモットの正体を知っているのは誰？他キャラとの関係性

ベルモット＝シャロンであることを知っている人物

表向きはハリウッド女優「クリス・ヴィンヤード」として活動していますが、その正体は既に死んだとされる大女優「シャロン・ヴィンヤード」と同一人物。

作中にてこの事実を知っている人物について解説していきます。

ジョディ・スターリング（FBI捜査官）

最も早くベルモットの正体を見抜いたのがFBI捜査官のジョディです。

彼女は幼い頃に両親を殺された過去があり、その犯人がシャロン・ヴィンヤードに似た女性だったことを覚えていました。

その後、クリス・ヴィンヤードの言動や指紋を調査し、シャロンと完全に一致することを突き止めます。これにより、クリスとシャロンが同一人物、すなわちベルモットであるという確信を得ました。

赤井秀一（FBI捜査官）

ジョディと行動を共にする赤井秀一も、当然この情報を共有しています。

シャロンはかつて「ゴールデンアップル」という舞台で一躍有名になった大女優ですが、今ではかなり年齢を重ねているため、「腐ったリンゴ（rotten apple）」とFBI内で揶揄されていることからも、赤井はベルモットがシャロンであることを知っているでしょう。

工藤有希子

ベルモット＝シャロン時代の旧友。かつては女優として活躍していた工藤有希子は、同じく女優だったシャロンと親しく、変装術を黒羽盗一から一緒に学んだ過去があります。

そのため、有希子はベルモットの正体を昔から知っており、敵対しつつも妙な友情が残っているような描写も多く見られます。

「漆黒の特急（ミステリートレイン）」編では直接対峙するシーンもあり、ベルモット＝シャロンであることを有希子が確信する描写もありました。

江戸川コナン（＝工藤新一）

FBIや母・有希子との情報共有、そして自身の推理により、コナンもベルモットの正体を明確に把握しています。

作中では変装を暴く場面も多く、直接対峙していることからも、その正体を見抜いている数少ない人物のひとりです。

黒の組織の他メンバーは？

ジンやウォッカをはじめとする組織の他の構成員は、ベルモットの真の正体については知らないと考えられています。

彼女は「クリス・ヴィンヤード」として活動しており、過去の「シャロン・ヴィンヤード」については仮の死を演出しているため、組織内でもその事実は伏せられているようです。

ジンとの関係｜黒の組織内での立場は？

ベルモットとジンは、黒の組織の幹部として共に活動していますが、立場や行動の仕方には大きな違いがあります。

ジンは組織内で高い指揮権を持ち、冷酷非情に任務を遂行する典型的なリーダータイプですが、ベルモットはボスに特別な信頼を寄せられており、独自の行動を取ることが許されています。

ジンとベルモットの関係性

ジンとベルモットは共に黒の組織の幹部でありながら、互いに対して完全に信頼し合っているわけではありません。

ジンは基本的に命令を最優先し、疑わしい者には容赦なく制裁を加える性格です。

一方で、ベルモットはジンとは異なり、組織の目的よりも個人的な思想で動くことがあり、コナンや灰原に対して組織の方針と矛盾する行動を取ることがあります。

作中でも、ジンがベルモットに対して不信感を抱くような発言をする場面があり、彼女の独断的な行動に対して疑念を持っていることがうかがえます。

それでも、ベルモットの能力や変装技術の高さはジンも認めており、必要な場面では協力することもあります。

バーボンとの接点｜共闘か対立か？

ベルモットとバーボン（安室透）は、どちらも黒の組織に属するメンバーですが、その関係は単なる上下関係ではありません。

共闘する場面がある一方で、互いに探り合うような場面も見られ、黒の組織内で特別な立ち位置を持つ二人の関係性は複雑です。

ベルモットとバーボンの共闘関係

作中では、二人が協力して行動する場面がいくつか描かれています。

その代表例が「漆黒の特急（ミステリートレイン）」編（原作78巻／アニメ701～704話）です。

このエピソードでは、ベルモットとバーボンが共に行動し、灰原哀（シェリー）を追い詰めようとしました。しかし、コナンの策によって灰原は逃れ、二人の作戦は失敗に終わっています。

ベルモットはバーボンの情報収集能力や推理力を評価しており、必要に応じて協力関係を築くことを厭わない様子がうかがえます。

バーボンの目的とベルモットへの疑念

バーボンは組織のメンバーでありながらも独自に動くスパイとしての一面を持っています。

実際には公安警察の潜入捜査官であり、黒の組織を内側から崩壊させることを目的としています。

バーボンはベルモットがコナンに対して特別な感情を抱いていることを察している可能性があります。

組織の一員でありながら、コナンや蘭に対して攻撃的ではない彼女の行動に疑念を抱き、探りを入れるような発言をすることもあります。この点からも、二人の間には単なる協力関係ではなく、互いに利用し合いながらも完全には信用していない複雑な関係が見て取れます。

ベルモットの変装技術｜これまでどんな変装をした？

ベルモットは黒の組織の幹部の中でも、特に変装技術に優れた人物です。ただ単に外見を変えるだけでなく、声帯模写や仕草の再現まで完璧にこなし、ターゲットの近くで自然に振る舞うことができます。

これまでの作中で彼女が行った変装は、組織の計画遂行や情報収集に大きく貢献してきました。ここでは、特に重要な変装を紹介します。

新出智明（原作42巻／アニメ345話）

ベルモットの変装の中で最も有名なのが、医師・新出智明への変装です。

新出先生が不在のときに身分を乗っ取ることで、灰原哀（シェリー）の動向を監視していました。

医師として長期間活動するという高度な変装を成功させ、誰にも疑われなかったことからも、彼女の技術の高さがうかがえます。コナンが真相を突き止めなければ、この変装はさらに続いていた可能性が高いです。

クリス・ヴィンヤード（表向きの姿）

ベルモットは「シャロン・ヴィンヤード」というハリウッド女優として生きていましたが、彼女は表向きには病死したことになっています。

しかし実際には、「クリス・ヴィンヤード」として活動を続けており、これが彼女のもう一つの変装と言えます。単なる一時的な変装ではなく、長期にわたって異なる人物として生きるという特殊なケースであり、彼女の隠密行動の巧妙さが表れています。

黒の組織に入った理由｜過去の謎を考察

ベルモットが黒の組織に入った理由は、未だ明確には語られていません。しかし、これまでの描写や伏線からいくつかの可能性が浮かび上がります。

まず考えられるのは、「強制的に構成員にさせられた」という説です。

彼女がボスである烏丸蓮耶と特別な関係にあることがたびたび示唆されており、「私の元へ帰ってきておくれ」といった親密な言葉から、血縁関係や家族同然の絆がある可能性もあります。

もし幼い頃から組織の影にいたのだとすれば、自らの意志というより、環境や運命に従う形で構成員にならざるを得なかったのかもしれません。

もうひとつは「復讐」が動機であるという説です。ベルモットのセリフや行動からは、世界や神に対する強い不信感や絶望が感じられます。彼女の親しい人物が不老不死をめぐる組織の陰謀に巻き込まれ命を落とした可能性もあります。

その場合、彼女はあえて内部に入り込み、組織の情報を集めながら壊滅の機会を狙っている「内通者」であるとも考えられるのです。

また、変装と潜入のプロである彼女が、「女優」としての人生と「構成員」としての裏の顔を使い分けてきたことも注目すべき点です。

彼女は黒の組織の中でも特別な立場にあり、自由な行動が許されています。これは彼女が単なる実働部隊ではなく、組織の深部に関わる存在であることの証とも言えるでしょう。

真の目的は、黒の組織の壊滅なのか。それとも、もっと個人的で深い因縁が隠されているのか──。ベルモットの過去と動機は、今後の『名探偵コナン』において、物語を大きく動かす鍵になるはずです。

ベルモットとジョディの因縁とは？

ベルモットとFBI捜査官ジョディ・スターリングの間には、深く重い因縁があります。その起点となったのは、ジョディがまだ幼かった頃の悲劇的な事件でした。

ジョディの両親は20年前、何者かによって殺害されました。その犯人こそが、若き日のベルモットだったのです。

ジョディは犯行現場で、両親を殺した女性の顔を目撃しており、その印象は強く心に刻まれています。20年後、FBIとして来日したジョディは、ベルモットと再会しますが、彼女の容姿がまったく老けていないことに驚愕します。

この「20年間変わらない容姿」は、ベルモットの不老疑惑を深めるだけでなく、彼女の正体がただの人間ではないこと、あるいは組織の極秘技術が関係していることを示唆しています。

ニューヨークの通り魔の正体はベルモット！コナンを守る理由は？

コナンを守る理由は？｜敵か味方か？

黒の組織の一員でありながら、幾度となくコナンを助ける行動を取るベルモット。

その姿は、敵とも味方ともつかない謎めいた存在として描かれています。では、なぜ彼女はコナンを守るのでしょうか？

その理由の一つは、過去に命を救われた経験にあります。物語中で描かれた「NYの事件」にて、ベルモットは通り魔に変装して新一と蘭を襲おうとしましたが、思わぬ事故により自らが転落しそうになります。

そのとき、彼女を助けたのが蘭。さらに新一の「人が人を助ける理由に論理は要らない」という言葉が、彼女の心に深く刺さることになります。

以降、彼女は2人を「この世でたったふたつの宝物」と呼び、命をかけて守る対象とするようになります。

もう一つの理由は、コナンが「シルバーブレット」であるからです。ベルモットは、黒の組織を壊滅させ得る存在としてコナンに特別な期待を寄せています。

彼を守ることは、自身の真の目的──組織の壊滅──に直結する可能性があるのです。

つまり、ベルモットは表面的には組織の一員でありながら、コナンにとってはむしろ“内なる味方”とも言える存在です。その行動の真意は未だ謎を残していますが、彼女がコナンを守るのは単なる情だけでなく、信念と計画に基づく選択なのかもしれません。

ベルモットはコナンの正体を知っている？

黒の組織の中で唯一、ベルモットだけがコナンの正体──すなわち工藤新一であることを知っています。その事実は、原作42巻「満月の夜の二元ミステリー」にて明かされました。

ベルモットは阿笠博士の家を監視・盗聴しており、日常的にコナンと接している灰原哀（シェリー）の様子や会話を通して、コナンがただの小学生ではないことに気づきます。加えて、彼の鋭い推理力や行動力、有希子との繋がりから、ベルモットはコナンの正体を確信します。

それでも彼女は、ジンをはじめとする他の組織の構成員にはその事実を伝えていません。むしろ、自ら進んでコナンを守るような行動すら見せており、彼女の複雑な内面と行動原理を物語っています。

なぜ正体を知っていながら沈黙を貫くのか──それは彼女の中で、コナンという存在が「シルバーブレット」として特別な意味を持っているからに他なりません。コナンの正体を知っているベルモットこそが、物語の中で最も危険で、同時に最も頼れる“味方かもしれない敵”なのです。

まとめ｜ベルモットは敵か味方か、コナンの運命を左右するキーパーソン

ベルモットは、黒の組織の幹部でありながら、コナンや蘭を守る行動をとるなど、単なる“敵”とは言い切れない複雑な存在です。
彼女の正体や変装技術、過去の因縁、そして組織に潜む真の目的など、すべてがコナンの物語に大きな影響を与える鍵となっています。

今後の展開では、彼女の内面や過去がさらに深掘りされることで、黒の組織の全貌やボスの正体にも繋がっていくことでしょう。
“秘密を着飾って美しくなる女”──ベルモットの動向から、ますます目が離せません。